膣という言葉の意味 [性愛]
かなり上位の方に来るのではないかと思うのが膣という言葉の使用頻度。
他の表現としては、ワギナとかヴァギナとかもありますが、なんだか少し
違和感みたいなものがあって使い辛い言葉なんですよね。

世の中には潔癖症の方もいて、膣という言葉を使うだけで猥褻だとか言う
人もいますが、じゃあ貴方はどこから生まれてきたんですか?の世界で、
なんでもかんでも性に関する言葉はご法度というのは、おかしいと私的に
感じております。
という話はともかくとして、これだけ多用している膣という言葉と言うか
文字なんですが、他に使い道のない文字ですよね。
どうして腟という文字は一種の特殊な文字になっているのかということを
今回は調べてみることにしました。
膣の語源となった言葉は西洋から伝わってきたワギナ(ヴァギナ)だった
わけですが、このワギナという言葉の意味は莢。
植物のマメを包んでいる、あの莢のことで、女性器の形状にもっとも近い
モノと言うことで、ワギナ(莢)と呼ばれるようになったわけです。
ヴァギナに近い言葉で、バニラがありますが、これも語源は同じで鞘の中
に入っている甘い香りのマメの事をバニラと呼んだわけですね。
どちらもある意味、甘い豆ということで共通項があるのかも知れません。
外観をまじまじと見た人はあまりいないかも知れませんが、確かに女性器
は莢状の形をしていて、その上部にあるクリトリスは、そのまんま豆状の
形状ですから、昔の人は観察力に優れていたということなのでしょう。
で、このヴァギナという言葉を日本語に訳すのに困ったのが、江戸時代の
蘭学者・杉田玄白の弟子であった、大槻玄沢という人だったわけです。
まさか直訳して莢というわけにもいきませんし、適当な漢字もなく、実物
の女性器を見て考え込んだ結果、自分で漢字を作ってしまうことにしたと
いうわけです。
膣口を隠すようにしている小陰唇・大陰唇を莢に見立てると、豆にとって
の莢は豆を守る部屋に該当するわけで、女性器の場合は女性の大切な器官
を守る部屋が莢の奥にあるので、肉づきに部屋を表わす室という字を合体
させて「膣」という字を作ったとされています。
解体新書の翻訳という仕事の中で、他にもいろいろな文字が作られたり、
新たな事実が判ったことでしょうね。
なんて感じで、いつもとはちょっと傾向の違う記事にしてみました。
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